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金沢21世紀美術館

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恒久展示作品

スイミング・プール

レアンドロ・エルリッヒ

© Leandro ERLICH
撮影:渡邉修

作品データ

制作年: 2004
素材・技法: コンクリート、ガラス、水
サイズ: H280×W402×D697cm

作品解説

光庭のひとつに設置されたプール。ライムストーンのデッキが周囲を縁取り、ここから波立つプールを見下ろすと、あたかも深く水で満たされているかのように見えます。実際は、透明のガラスの上に深さ約10センチの水が張られているだけで、ガラスの下は水色の空間となっていて、鑑賞者はこの内部にも入ることができます。プールを見下ろして水の中に人を見つけたときの驚き、内部からの水上を見上げる眺めといった多様な経験が展開される本作品は、あたりまえの日常の感覚を揺さぶるとともに、一旦仕掛けに気づいた人に作品との積極的な関わりを促し、さらには、見る人同士の関わりをも生み出すことになるでしょう。

※雨天時は、地上部を閉場します。

作家プロフィール

レアンドロ・エルリッヒ
1973 年ブエノスアイレス(アルゼンチン)生まれ、同地在住。人の知覚を揺るがすような作品を通してエルリッヒは、我々がどのように事象を捉え、空間と関わり、そして、現実を把握していくかについて探求しています。知覚や認知といった問題を扱いつつも科学的実験の厳密さではなく、ユーモアとウィットに富んだ、だまし絵のような手法によるエルリッヒの作品は、作品を体験する人同士の関係を解きほぐし、人々が共有できる場を生み出します。