COLLECTIONコレクション
恒久展示作品
緑の橋
パトリック・ブラン
© Patrick BLANC
撮影:中道淳/ナカサアンドパートナーズ
作品解説
ガラスの廊下をまたぐようにつくられたパトリック・ブランの《緑の橋》。春にはウツギやシャガ、夏にはギボウシやアジサイ、秋にはハギ、冬にはツワブキなど、多様な植物が四季を通じて絶妙なバランスで配置され、私たちの目を楽しませてくれます。わずか14センチの厚さの壁の両面に植栽されているのは、金沢の気候に適した約100 種類の植物。日射量等の条件が異なる南北の各面で、それぞれ条件に適した植物が選定され、各面の印象が異なるのも特徴的です。限定的な環境のもとでも植物は順応していくという、植物学者ブランの理論を、作品そのものが示しているのです。
作家プロフィール
- パトリック・ブラン
- 1953 年パリ(フランス)生まれ、同地在住。10 代の頃、植物が育つ環境条件に興味をもったことから「垂直庭園」のアイデアを思いついたブランは、以来そのシステムと植物に関する研究を重ね、現在までに世界の様々な環境下で多くの「垂直庭園」プロジェクトを手がけています。長期にわたって共生可能な仕組みを考案する、植物学者としてのブランの研究が、《緑の橋》にも活かされています。