EXHIBITION展覧会
主催展覧会2014
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鈴木康広「見立て」の実験室
2014年9月13日(土) - 2014年11月24日(月)
「鈴木の見立て+みんなの見立て=見立ての実験室」 日常生活で「これは何かと似ている」と思うことがあります。このように、あるものを別のものとして表す技法を「見立て」といいます。鈴木康広は船の航跡をファスナーに、剣玉の赤い玉をリンゴに見立てるなど、見慣れたものや現象を独自の視点で捉え、世界の見方を広げる作品を発表しています。 今秋、金沢21 世紀美術館は美術館や金沢のまちを見つめ直す機会として、見立てをテーマとするプロジェクト展示を鈴木「室長」、そしてプロジェクト・メンバーである「研究員」とともに実施します。 鈴木康広の「ものの見方や捉え方」を体感しませんか? きっとあなたの「ものの見え方」にも変化がうまれることでしょう。
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アペルト1
金光男 White light White heat
2014年9月13日(土) - 2014年11月24日(月)
本展「金光男(KIM Mitsuo) White light White heat」は、今まさに興りつつある新しい動向に目を向けて、新進気鋭の若手作家を個展形式で紹介する新しいシリーズ「アペルト」の第1回目です。 金光男はシルク・スクリーンの技法を使って、イメージの反復と、反復にたぐりよせられたイメージ間の関係性を模索しています。板にパラフィン・ワックスを薄く敷き、その上にシルク・スクリーンで画像を転写しただけでなく、その表面に熱を加え、パラフィン・ワックスが溶融してイメージが崩壊する寸前で固められた作品群。イメージが完全に崩れ、パラフィン・ワックスと共に溶け出したインクの部分は無地に戻り、虚無な空間として残されています。平面でありながら、ワックスの盛り上がりによってかき乱された表面は、そのまま金自身の身体行為の痕跡でもあるのです。フェンスや梯子の、崩れてはっきりとしない輪郭によって、曖昧な境界の向こう側に、もうひとつの光の世界が感じられます。素材と技法の特徴を生かしながら、相対する現象が同じ世界にあることを暗示させ、本来のあるべき姿から本質を失っている状態を可視化しようとしています。 立松由美子(金沢21世紀美術館 コンサベーター/キュレーター)
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コレクション展 II 感光と定着
2014年9月13日(土) - 2014年10月13日(月)
2014年度、「透過と反射」に続くコレクション展のテーマは「感光と定着」です。この2つの言葉は光をとらえ、像をつくるまでのプロセス、つまり「写真」を指しています。 写真は絵画や彫刻に比べると新しい表現領域です。「今、ここ」を留めおきたいという強い願望は、光の作用によって化学的な変化を引き起こす方法を、さらにはその変化を像として定着させる方法を編み出しました。1826年にニエプスが最初の写真画像をつくりだすことに成功し、続く30年代にはダゲールとタルボットがそれぞれ別の方法で、写真の実用化に道を開いて以来、現在まで約180年にわたって絶え間ない進化を遂げてきた写真。化学や工業といった技術的な発展と、あるいは社会情勢や美術の動向と深く結びつき、独特の歴史をつくってきました。 当館では「1980年以降に制作された新しい価値観を提案する作品」を、作品収集の大きな柱としていますが、この「1980年以降」は特に写真にとって極めて大きな変化が訪れた時代なのです。デジタル技術の進化は暗室作業に代わる新たな画像加工の方法を容易にし、フィルムからデジタルへの移行はカメラそのもののメカニズムに大幅な変更を加えました。 もちろん大きな変化が初めてというわけではありません。180年余の歴史の中で写真は幾度と無く革新の時期を迎えました。例えば1920年代から30年代にかけて、コンパクトカメラの開発やフィルムの改良、そして印刷技術との連携などを通して、写真に革新的な状況がもたらされましたが、「1980年以降」はそれを超えるような変革でした。こうした過渡期に、はたして写真家やアーティストは、光をどのように扱い、そして定着させてきたのでしょうか、あるいは写真をどう捉え、写真を用いてどのような表現をつくりだしてきたのでしょうか。今一度、彼らの取り組みに注目し、当館のコレクションから選んだ写真作品を展観します。
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粟津潔、マクリヒロゲル 1
美術が野を走る:粟津潔とパフォーマンス
2014年9月13日(土) - 2014年10月13日(月)
風景と物の因果律、偶然的な出合い。チャンスオペレーション。そうした部分を人間は見ているのだと思う。 粟津潔「美術が野を走る」(『造形思考ノート』p.112より) 粟津潔(1929-2009)は第二次世界大戦後、荒野と化した東京で映画と美術雑誌を教科書に、山手線車中や路傍の人々を写生し独学で絵を学びました。ポスター《海を返せ》で1955年日本宣伝美術会賞受賞を経て、デザイン、印刷技術によるイメージの複製と量産自体を表現として拡張、「私はすべての表現の分野に、その表現の境界を取り除くだけではなく、階級・分類・格差・芸術に現れた上昇と下降も、取り除いてしまいたいと決断する」 と述べ、様々なジャンルを横断、実験的な表現に挑み続けました。粟津の作品は、ポスターやブックワーク、建築に表れ、町に拡がって行きました。1960年には「メタボリズム」に、大阪万博では、EXPOランド、日本館構想計画にも参加しています。私たちにもなじみ深い高速道路の標識のフォントデザインも粟津によるものです。 当館は、粟津デザイン室のご厚意により2006年から受贈を開始し、約2786件所蔵。2007年に開催の「荒野のグラフィズム」展では1750件が紹介されましたが、未発表作品や制作過程、実験的行為の手がかりとなる資料、メモなどが多数あり、現在も調査研究を続行中です。 今年からシリーズ「マクリヒロゲル」と題し、多角的な切り口で未発表作品を含め粟津の世界を紹介します。第一弾となる本展では、アーティストの浜田剛爾の主宰による<Performance>にて1977から79年に粟津が実践したパフォーマンスに着目。浜田は、後に、「アートは、社会的流儀や世界的大義に対して、超越・隔絶した存在であることが、アートが唯一誇っていいことだと思うんです。そのことが否定されたときには、戦う気持ちがあります。僕にとっては、そのこと全体がパフォーマンスと同義だからです」*と語ります。本展はこの視座に立ち、既存のヒエラルキーを解体していった粟津潔の開拓精神を、今日様々な領域で活躍する表現者たちとともに、実践していきます。 金沢21世紀美術館キュレーター 北出智恵子 *「Interview:08 浜田剛爾:偶然を取り込み、形のないものの力を信じて」 北川フラム『アートの地殻変動』、美術出版社、2013年、p.116
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好奇心のあじわい 好奇心のミュージアム フードクリエイション+東京大学総合研究博物館
2014年4月26日(土) - 2015年3月31日(火)
※「好奇心をあじわう小部屋」、「好奇心の祝宴」は10月13日で終了いたしました。 今年金沢21世紀美術館は開館10周年を迎えました。「好奇心のあじわい 好奇心のミュージアム」は、みなさんとともにこれを祝う「祝宴」の場をつくりあげるプログラムです。その中心となるのは、あらたな「食」の価値を提案する諏訪綾子が主宰するフードクリエイションと、<驚異の部屋>をつくりだす東京大学総合研究博物館。博物館の原点でもある「好奇心」に立ちかえりながら、「あじわい」をテーマに据えた、ユニークなプログラム「好奇心をあじわう小部屋」と「好奇心の祝宴」を開催。あじわいのプログラムは街中へと広がっていきます。
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