アペルト07

川越ゆりえ 弱虫標本 Insect Specim en of a Coward

2017年5月27日(土) - 2017年9月24日(日)

川越ゆりえ(1987-)は「人の感情の蠢きを虫にしたら」と発想し、心の動きを仮想の虫の姿態に呼応させて、幻想的な世界を表現します。擬人化ならぬ擬虫化したモチーフは、さらに、昆虫標本に仕立てられ、人間 の滑稽さや愛すべき表情にも見えてきます。今回の個展では最新作を含め代表作《弱虫標本》(2013)などを展示、川越が愛おしいと語る様々な感情たちや弱虫たちの世界を紹介します。

コレクション展1 PLAY / 粟津潔、マクリヒロゲル4 海と毛布ー粟津潔の 写真について

2017年4月29日(土) - 2017年7月23日(日)

PLAYは「遊ぶ」という意味だけでなく「演じる、演奏する、競技する、振る舞う、行動する」といったように、私たちの日常に起きている能動的で積極的な行為を表すことばです。そのように考えてみると、私たちの毎日はPLAYの連続で、それは個人の人生を、広くは人類の文化を構築しているとも言えるのかもしれません。
本展では、これら多義的な意味を持つPLAYをキーワードに12名のコレクション作家による作品を紹介します。鑑賞者の体験をとおして新しい発見や発想を促すものから、アーティストの日常の行為や思考の集積、演技や競技を作品に取り込むものまで多様な拡がりを認めることができます。本展をとおして、人類に備わる本質的な機能であるPLAYが、作品にどのように立ち現れてくるのか、あるいは、鑑賞者と作品とがどのような関係性を結ぶことができるのか考えてみたいと思います。そして、展覧会そのものが、鑑賞者の皆様に様々なPLAYを促すきっかけとなることを期待しています。

粟津潔、マクリヒロゲル4 海と毛布ー粟津潔の 写真について
金沢21世紀美術館は、約3000点の粟津潔の作品・資料をコレクションしています。「粟津潔、マクリヒロゲル」は2014年より開催している小特集シリーズで、粟津のコレクションを毎回異なる切り口で紹介しています。4回めにあたる今回は、粟津潔が撮影した写真作品についての調査を軸に展示を行います。

lab.1

OTON GLASS

2017年4月8日(土) - 2017年7月23日(日)

父親の失読症をきっかけに開発が進められている〈OTON GLASS〉。視覚的な文字情報を音声に変換することで「読む」行為をサポートする眼鏡型のデバイスです。ディスレクシア(難読症、読字障がい)の補助をはじめ、外国の街を歩く際など、文字を読むことが困難なさまざまなシーンでの「読む」能力の拡張を目指す〈OTON GLASS〉の取り組みを紹介します。さらに会場内には〈OTON GLASS〉のプロトタイプを装着し、実際にその機能を体験できるスペースを設け、開発者による実用化に向けた研究のプロセスを可視化します。既存のテクノロジーを組み合わせつつ、革新的なデバイスの開発に取り組むスタートアップの「現場」にぜひ立ち会ってください。

池田学展 The Pen ー凝縮の宇宙ー

2017年4月8日(土) - 2017年7月9日(日)

極めて細いペン先から壮大な世界を描き出すアーティスト、池田学(1973-)。1日に握りこぶしほどの面積しか描くことができないという画面は、緻密な描写や壮大な構成によって裏打ちされた、現実を凌賀(りょうが)するかのような異世界の光景を現出させ、米国をはじめ世界的に大きな評価を得ています。本展は、池田の画業の全貌を紹介する、初めての大規模な個展です。中でも米国ウィスコンシン州のチェゼン美術館の滞在制作プログラムにより3年にわたって制作された新作《誕生》は必見です。

アペルト06

武田雄介

2017年1月21日(土) - 2017年5月7日(日)

武田雄介(1985年、広島生まれ)は金沢美術工芸大学で油絵を専攻し、2014年に同大学院博士後期課程を修了、現在も金沢を拠点に制作を続け、絵画、写真、映像、音といった様々な素材を組み合わせたインスタレーションを発表してきた。武田は昨年10月より当館のプロジェクト工房をスタジオとして日々制作を進めており、本展ではこうした当館での滞在制作活動から生み出される最新の作品群を紹介する。絵画、映像、ドローイング、塑像など多様なメディアはそれぞれ独立した作品として展示空間に配置されるが、一方でそれらは「イメージの奥行き/イメージの湿度」を通奏低音としつつ、層状に重なり合い、切断され、ずれ、変容し続け、不定のもの、あるいは未分明のものとして私たちの眼前にとどまる。こうした作品とその相関は「可視と不可視」「現実と虚構」といったイメージが包含する座標軸を浮動させ、私たちの知覚に揺さぶりをかけるだろう。