風景の感じ方 ー九谷焼の色とかたちに記憶を重ねてー 高橋治希展

2005年5月20日(金) - 2005年6月24日(金)

自己のアイデンティティを、故郷金沢に見出し、制作場所を移すと同時に、それまでの映像から九谷へと表現方法を変えた。その根底にある「風景」への偏愛はかえって生の映像よりも草木の連関、そして葉や花びら一枚一枚に描かれる心象風景の重なりによってより鮮烈な印象を与えることとなった。美術館のガラス壁面から見える外部の風景と自然な一体感のある空間となった。

世界の美術館:未来への架け橋

2005年4月29日(金) - 2005年5月22日(日)

金沢21世紀美術館の設計は、他の美術館建築の調査からスタートしました。各美術館が何を目指し、建築家とともにどのような建物を構想し、実現したか。建物には美術館と建築家が、美術館の存在意義、都市との関係といった問題に向き合い、見いだした、それぞれの解答が示されています。

この展覧会は、1990年代以降に世界各地で構想、実現された25の美術館・博物館建築を紹介するものです。フランク・O.ゲーリー、安藤忠雄など、世界的な建築家たちが設計した美術館建築の模型、図面、写真など約300点を展示しながら、建築に示されたそれぞれの美術館のコンセプトを示します。

★特設サイトはこちら
http://www.kanazawa21.jp/sanaa_museum/index.html

ザハ・ハディド「シンシナティ現代美術センター」
©©Helene Binet

妹島和世+西沢立衛/SANAA

2005年4月29日(金) - 2005年5月22日(日)

金沢21世紀美術館の建物の設計者、妹島和世と西沢立衛は、1995年に共同設計事務所「SANAA(Sejima and Nishizawa and Associates)」を設立しました。彼らは、独自に展開したデザインを個々の事例に当てはめる従来の建築家とは異なり、情報を収集し、丹念にそれを読み込むスタディを通して、デザインに反映させていく新しいコンセプトモデルを実現するために、多くの試みがなされました。2004年に竣工・開館した当美術館の建物は、外周が全面ガラス張りの円形の平屋で、その中に様々な大きさの直方体の展示室が散在するという構成によって、これまでの美術館にない開放感と自由な流動性を生み出し、高い評価を得ました。建物の「表」と「裏」の関係、「プライヴェート」と「パブリック」の関係など、建築の設計における暗黙の決まり事を解体し、建物を使う人々の間に新しい関係を設定することが、二人の特徴と言えます。
本展は、初期のものから最新プロジェクトに至る二人の建築家の試みを、新しい展示方法によって示すものです。設計途中の多くのスタディ模型やスタディ図面を展示することによって、二人がかたちを生み出す過程を示すとともに、3人の写真家が作家としての視点で捉えた金沢21世紀美術館の写真を展示します。

(1)スタディ段階の図面、模型を多数展示することによって、かたちの生成するプロセスを示します。
SANAAの設計手法の特徴として、条件から引き出される無数のバリエーションを一旦図面や模型といったかたちにして検証してみることが挙げられます。このスタディ段階の図面、模型を多数展示することによって、かたちの生成するプロセスを示します。
これまで建築をテーマにした展覧会では、図面や写真、模型を展示し、完成された建築の概要を提示することが多く見られましたが、この展覧会では、それへ至る過程、つまり建築家の思考と生成のプロセスを示します。

(2)金沢21世紀美術館の写真を展示することによって、SANAAの建物に対する新たな解釈を提示します。
SANAAの建築はホンマタカシ、ルイザ・ランブリ、ウォルター・ニーダマイヤーなど多くの写真家を惹き付けています。それらの写真家が撮影した金沢21世紀美術館の新作写真を展示することにより、SANAAの建物に対する新たな解釈を提示します。

(3)SANAAの作品=金沢21世紀美術館の中で、SANAAのワークを紹介します。
なにより会場の金沢21世紀美術館は、SANAAの代表作。この美術館は、有料・無料ゾーンの区分けを変えることができたり、展示室が独立して散在するといった具合に、これまでにない美術館の特徴を持つと同時に、SANAAの建築に対する考え方が表されています。その展示空間を、SANAAのワークが埋め尽くします。

★特設サイトはこちら
http://www.kanazawa21.jp/exhibit/sanaa_museum/index.html

Kanazawa n.14.2004 
撮影:Walter Niedermayr

うるしの景色 村本真吾・藤野征一郎展

2005年4月1日(金) - 2005年5月14日(土)

石川の伝統工芸のひとつである漆を若い感性で展開する2人の作家の展覧会である。村本真吾は、自然の木々の姿から触発された造形を試み、柔らかいリズムと共に新鮮な印象を演出する。藤野征一郎は一瞬の動きを鋭い感覚で昇華させながら、漆素材による画肌と色彩の変化で新たな造形を生み出す。まさに現代のリリシズムが表現された漆の世界である。