EXHIBITION展覧会
主催展覧会2023
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コレクション展2 Sea Lane - Connecting to the Islands 航路 - 島々への接続
2022年11月3日(木・祝) -
2023年3月19日(日)沖縄復帰50周年にあたる2022年、金沢21世紀美術館では、現代美術の側面から沖縄について、そして歴史的にも沖縄と海洋で交流のあったアジア、とりわけ東南アジア地域やオセアニア地域の作家の表現を通して、この地域特有の島嶼性という観点に着目した展覧会「コレクション展2 Sea Lane - Connecting to the Islands 航路 - 島々への接続」を開催します。古来より海は島と島を隔てる「壁」であり、一方で島と島をつなぐ「道」でもありました。かつての琉球王国は、現在のインドネシア、マレーシア、タイなどと交易し、文物が行き交う経由地となり、様々な人や物が出会う場となっていました。海を巡る沖縄や周辺諸国の歴史をたどれば、そこには各地との豊かな交流と、時には対立する厳しい現実という両側面が存在していました。人が移動するほど、言語や人種、ルーツ、文化、性、常識といった互いの差異が顕在化します。そのようななか、作家たちは目の前の現実を真摯に見つめ、応答しています。 本展覧会は、沖縄や東南アジア・オセアニア地域で固有に育まれた文化、そして決して目を背けてはならない歴史を土台に生まれた現代の表現を7名のコレクション作家と3名の招へい作家の作品によって紹介します。さらに、島々で育まれた多様性と、海洋を巡る他地域からの影響にも目を向け、海を隔てて存在する島と島とが、そしてそこに住まう人々がどのような関係を築いてきたのか作品を通して考察するものです。
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時を超えるイヴ・クラインの想像力―不確かさと非物質的なるもの
2022年10月1日(土) - 2023年3月5日(日)
イヴ・クラインは、吸い込まれるような鮮やかで深い青―インターナショナル・クライン・ブルー(IKB)―で有名な、青の作家として知られています。荒廃した戦後の「タブラ・ラサ(白紙)」ともいえる状況から、彼は新しい人間性を探求する作家として、彗星のごとく登場しました。クラインが20歳の時、詩人のクロード・パスカルと彫刻家のアルマンとともに過ごしたニースの浜辺で、3人で「世界を分割する」ことを思いつきます。クラインが欲したのは「青空」であり、空に向かって署名することで、空とその無限性を作品として手にしたとされるエピソードは、彼の「非物質性」、「精神の自由」、「空間への飛翔」、「宇宙的な想像力」への関心を示しています。 また、アクションやパフォーマンスを通し、最も非物質的で精神的であると考えた「青」に代表される色や火、水、空気などを用いることで、芸術を物質として見せるのではなく、「感性」を通して触れられるようにしました。若き日に来日したクラインは、柔道の黒帯を取得し、精神と身体の関係を探求したことでも知られています。 同時代、廃墟から立ち上がり、自分の身体や物質、空間の関係をゼロから見直すような実験的な芸術の試みとして、イタリアでは空間主義運動、ドイツなどでは「ゼロ」、日本では「具体」などが展開されました。本展は、イヴ・クラインを中心に、こうした同時代作家、さらに現代の作家を加えて、彼らの芸術に共通する「非物質性」というテーマを浮かび上がらせます。 私たちは、現在、気候変動やウィルス、インターネット情報環境など無数の「見えないもの」が起こす混乱の中で、実体が見えない不確かさの中にいます。それゆえに、クラインの非物質性が生み出す感性や精神性の探究は、ポストインターネット世代を含む現代の芸術家たちの創作にインスピレーションを与えています。本展は、いま、ここにないものを感じ、想像し、不確かな現在を乗り越えていく喜びと力を私たちに与えてくれることでしょう。
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lab.5 ROUTINE RECORDS
2022年10月1日(土)〜2023年3月21日(火・祝)
本展は、金沢21世紀美術館デザインギャラリーを作品展示の場所としてだけでなく、調査・ 研究・実験の場として開きつつ、そのプロセスをプレゼンテーションすることを目的に2017年より始動した〈lab.〉(laboratoryの略)シリーズの第5弾です。今回は、近年あらゆる分野を横断して福祉とアートの新しい可能性を試みる、気鋭の福祉実験ユニット「ヘラルボニー」 の新プロジェクト「ROUTINE RECORDS」をご紹介します。金沢市内の特別支援学校や福祉施設、他県の福祉施設に通う知的障害のある人が習慣的に繰り返す、日常の行動(ルーティン)から生まれる音を丁寧に紡ぎ、音楽として届ける試みです。会場では、個々の音の視聴コーナーや、ルーティン音をプロの音楽家が実験的に生成する楽曲の視聴、鑑賞者がルーティンによって生まれた音をリミックスし、新しい音楽を制作できるDJブースなどを設け、聴取した音が音楽となる創造的なプロセスを多角的に体験することができます。本展を体験した鑑賞者が、多様な背景を持つ他者への理解を深め、気づきを促す機会となることを期待します。
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アペルト17 SCAN THE WORLD [NEW GAME]
2022年10月1日(土) - 2023年3月19日(日)
SCAN THE WORLD(STW)は、石毛健太(1994年、東京都生まれ)とBIEN(1993年、東京都生まれ)の2名のアー ティストが中心に行っている、ハンディスキャナで街をスキャニングするプロジェクトの総称です。STWは路上表現の現在形のうちの一つであり、同時に誰もが参加できる新しい遊びでもあります。 本展[NEW GAME]では、金沢21世紀美術館の長期インスタレーションルームが、STWに参加するための集合場所へと変貌します。そこには古代遺跡より出土したかのような巨大な石碑が浮遊し、来訪者にSTWの方法を伝えています。そして、この石碑を解析・研究するように、STWの過去の実践だけではなく、新たな参加者との未来の実践が展示されます。 また、STWはウェブサイトを制作します。このウェブサイトは今回の展示の中心であり、これまでに実践されてきた遊びと、これからの遊びをつなげるプラットフォームでもあります。ここでは誰もが街のテクスチャのデータをアップロード・鑑賞することができます。世界中の場所や人がイメージと遊びを共通項につながることができるのです。 石毛健太とBIENは金沢に長期滞在し、会期中の半年間、参加者を募りながらSCAN THE WORLDを実践し続けます。STWは、まちに開かれ、金沢21世紀美術館をスタート地点にして、まだ見ぬプレイヤー達とともに、現在進行形の路上の遊びとしての進化を続けることでしょう。 scan-the-world.net 2022- In Cooperation with: Konel inc. Design: NUMATA Sou
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