トップページへ
  過去の展覧会履歴
21th Century Museum Of Comtemporary Art, Kanazawa DesignGallery Exihibition
金沢をブリコラージュする。糸崎公郎写真展 2008.4.18(金)~7.13(日)
「金沢をブリコラージュする。糸崎公郎写真展」
10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで)
閉場日:毎週月曜日(ただし、4月28日、5月5日は開場)、5月7日
主催:金沢21世紀美術館[(財)金沢芸術創造財団]
協賛:オリンパスイメージング株式会社、富士フイルムイメージング株式会社、株式会社リコー
協力:CAAK:Center for Art & Architecture, Kanazawa
写真を立体的に組み立てて3次元化するフォトモ(フォト+モデル)で知られる糸崎公郎が、金沢の路上をひたすら歩き回り、独自の視点で金沢の街を切り取ります。
視点をつないでいく「ツギラマ」や、街に生息する小さな虫たちを壮大なスケールで撮影した「デジワイド」など多様な手法で表現される、視点・思考・テクノロジーの切り貼り=ブリコラージュで誰もが見逃していた金沢を表現します。
 
プロフィール
金沢をブリコラージュするについて
 
フォトモ
ツギラマ
2コマ写真
路上ネーチャー
ワークショップ1
ワークショップ2
プロフィール
糸崎公朗
1965年長野県生まれ。
東京造形大学卒業。美術家・写真家。
「非人称芸術」という独自の概念を提唱し、写真を素材にした作品を製作。
個展、グループ展、ワークショップなども多数。
主な受賞にキリンコンテンポラリー・アワード1999優秀賞、第19回東川賞新人作家賞など。
また、主な著作に『出現!フォトモ』(パルコ出版)、『フォトモの街角』『フォトモの物件』(アートン)などがある。
2007年、新手法による昆虫写真の作品集『東京昆虫デジワイド』をアートンより刊行。
http://www.itozaki.com
ページの上へ
金沢をブリコラージュするについて
 文化人類学者レヴィ=ストロースが提唱したブリコラージュとは「修繕」や「寄せ集め」を語源とする言葉で、きっと何かの役に立つと思って集めていた断片を、計画の変容に応じて組み立て新たなものを作り上げることをいう。無自覚な場合、それは単なる「寄せ集め」になってしまうが、ブリコラージュは自覚することで、より高い創造性をもたらしてくれる。
  「フォトモ」で知られる糸崎公朗であるが、「ツギラマ」や「2コマ写真」「路上ネイチャー」など多様な写真表現の展開はいずれもブリコラージュという言葉がしっくりくる。それは立体的に見せたり、視点をつないでいくという方法論だけでなく、ごく当たり前にある建物や街並みを「芸術のオブジェ」として捉えていくという思考の流れそのものがブリコラージュされているからだろう。糸崎が「非人称芸術」とよぶ日常に散りばめられたアートの断片は、誰かの意図によって生み出されたものではなく、糸崎の思考によって再生されていく。
  糸崎作品の魅力は、なんといってもその対象の猥雑さにある。とてつもない労力を払って表現される世界観が、どこの街にも在る猥雑な日常の一場面というのが、見ている者をなんとも心地よくさせる。しかも今回はすべて金沢で撮影された新作である。11月と3月という決して最良の季節とは言えない時期に撮影された金沢の隠微な日常が、路上を歩き回る糸崎の視点によって切り取られ、集められた。金沢に暮らす人にとっては、確かによく知っているリアルな金沢の風景がむきだしにされていることがかえって楽しい。異常なまでに手の込んだ記録写真が、日常の見方の愉しみ方を伝授してくれるに違いない。
金沢21世紀美術館   
キュレーター 高橋律子
ページの上へ
フォトモ
フォトグラフ(写真)+モデル(模型)からの造語で、写真を立体的に組み立てて3次元化する手法。写真に写るリアリティと自分の感じるリアリティのズレを解消しようするもので、写真としての仮想的な立体表現と模型としての現実的な立体感がそこに微妙に絡まり、より感覚的な立体風景が構築される。
香林坊 木倉町
香林坊 木倉町
新天地 横安江
新天地 横安江
ページの上へ
ツギラマ
糸崎が複数枚の写真から「非人称芸術」を表現し始めた最初の形態。ツギハギ+パノラマの意味の造語で、視点を動かしながら撮影したものをつなぎあわせ、目を動かして見た感じを表現する。ホックニーの連続写真に端を発しているが、糸崎の場合は時間ではなく空間を連続写真で表現している点が大きく異なる。
金沢市京町
金沢市京町
ページの上へ
2コマ写真
発見したものの写真を、角度を変える、アップとロングで撮る、似たようなテーマを並べるなど複数枚撮ることで、その発見をより鮮明に浮き上がらせる手法。コミックの形式も視野にいれながら、記録写真の原点に基づく最もミニマルな形態として表現される。
2コマ写真1 2コマ写真2
道路に「ドマレ」と書いてありますが… こちらは「レ」に濁点が…読めません。
ページの上へ
路上ネーチャー
路上ネーチャー路上観察において、人工物だけでなく、そこに生息する「ふしぎなもの」である昆虫を対象とすることで、路上観察+自然観察という新たなジャンルを開拓する。
巨大な昆虫ごしに見える町の風景はフォトモにも共通するニセもの的なリアル感があり、感覚的な揺らぎを与える。
アキアカネー金沢市油車
ページの上へ
・「デジカメツギラマ大作戦」は終了しました!
・「オトナのためのフォトモ制作2daysワークショップ」は定員となりました。
(5月12日現在)
ワークショップ1「デジカメツギラマ大作戦」、日時:5月6日(火・休)10:00~16:00、会場:キッズスタジオ、定員:20名(小学生以上、大人の方の参加大歓迎!)、電話予約076-220-2811(先着順)、お弁当・デジカメ持参(貸出も可) 料金:無料
ワークショップ2「オトナのためのフォトモ制作2daysワークショップ」日時:7月5日(土)10:00~17:00、会場:会議室1、定員:15名(高校生以上)、電話予約076-220-2811(先着順)、お弁当・デジカメ持参(貸出も可) 料金:1,000円
ページの上へ
金沢21世紀美術館トップページへマップ  
DesignGallery : 21st Century Museum Of Comtemporary Art, Kanazawa