シリーズ「能登と」

牛嶋均 さわひらき ともにある風景

2026年9月8日(火)〜2027年4月18日(日)

インフォメーション

期間:

2026年9月8日(火)〜2027年4月18日(日)
10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで)

会場:

金沢21世紀美術館
長期インスタレーションルーム、プロジェクト工房

休場日:

月曜日(ただし、9月21日、10月12日、10月26日、11月23日、1月11日、3月22日は開場)、9月24日、10月13日、10月27日、11月24日、12月29日〜1月1日、1月12日、3月23日

金沢21世紀美術館は、これまで様々な活動を通じて能登との対話を重ねてきました。令和6年能登半島地震以降も、アートを通じた復興支援の取り組みを継続しています。
本展では、奥能登国際芸術祭出品作家であり、当館とも関わりの深い牛嶋均とさわひらきを紹介します。
牛嶋は、地震による地滑りで被災した屋外彫刻《松雲海風艀雲(まつ くも うみ かぜ はしけぐも)》を移動し、再構成することで、作品が新たな関わりのなかで変化する可能性を探ります。さわは、珠洲でのリサーチをもとに制作する映像インスタレーションを通して、人と土地の結びつきやそのあり方を考察します。両作家は、それぞれ異なる方法で、場所と人、記憶と風景、過去と未来を結び直そうとしています。そのまなざしは、災害とともに生きる私たちが、どのように他者や世界との関係を取り戻していくのかという普遍的な問いへと広がっていきます。
本展が、暮らす場所や時間を超えて「ともにある風景」について考え、世界と自身とのつながりに思いを巡らせる機会となれば幸いです。

関連プログラム

展示作品について

  • 牛嶋均 新作のためのスケッチ、2026

    牛嶋均

    奥能登国際芸術祭2023で出品された《松雲海⾵艀雲》は、階段のついたオレンジ色の柱と、雲や船を想起させる緑色の構造物からなり、鑑賞者が登って遊ぶことのできる作品として制作された。能登半島地震による地滑りで崩落し、解体が決まった本作を金沢21世紀美術館へ移送し、芸術祭での展示とは異なるかたちで再構成する。本作が新たな場所でどのような風景を生み出し得るのか、その可能性を探る。

  • さわひらき《くろとしろ》のためのイメージ写真、2026

    さわひらき

    祖父母や父が奥能登で暮らし、自身も深い関わりを続けている珠洲でのリサーチや地域の人々との対話を起点に、映像インスタレーションによる新作を発表する。作家は、海や山とともにあるその地域の暮らしや記憶、時間の積み重なり、そして世代を超えて育まれてきた価値観を丁寧に見つめ、そこから一つの物語(神話)を紡ぎ出す。本作では、土地と人との根源的な結びつきや、そこに息づく固有の時間感覚を手がかりとして、地域の環境とともに生きるあり方について考察する。

出品アーティスト

  • 撮影:オーギカナエ

    牛嶋均

    ステイトメント
    能登半島地震で被災した私の作品は、再建は叶わず、解体されることになった。被災地の現状を考えれば、その判断はやむを得ないものだと思う。解体・廃棄されることになった作品は、私自身が引き取ることにした。大型作品であり、引き取ったとしても現時点では展示できる場所のあてはない。それでも、地震による地滑りで崩落しながらなお姿を保ち続けた作品が、そのまま廃棄されてしまうことを思うと、どうしても見過ごすことができなかった。これから引き取った作品をどうしていくべきなのか。そして、そもそも珠洲市大谷のあの場所のためにつくられた作品を、別の場所でどのように存在させることができるのだろうか。

    プロフィール
    1963年福岡県生まれ、同地を拠点に活動。1980年代に田中泯に師事した後、身体パフォーマーとしてヨーロッパ各地で活動し、帰国後は家業の遊具製作所を手伝いながら、「遊具を彫刻と呼ぶ」作品を発表している。作品の多くは鑑賞者の体験や参加によって成立することを特徴とし、人々の手によって移動や変化を重ねながら、場所ごとに機能や意味を変えていく。また、ラジオ・ステーションや基地づくりなど、ワークショップ・プログラムの提案・実践も数多く行っている。
    近年の主な展覧会として、第1回松山湖ビエンナーレ(2025、中国)、万田坑芸術祭(2023、熊本)、奥能登国際芸術祭(2023、石川)、OpenART(2017、スウェーデン)、「風を待たずに-村上慧、牛嶋均、坂口恭平の実践」熊本市現代美術館(2017、熊本)など。

  • 撮影:DARUMA

    さわひらき

    ステイトメント
    目の前に、ある日突然、想像をはるかに超える現実がたちあらわれたならば、それを受け止めるためには神話が必要なのだと考え、父が暮らす珠洲、日置の神話をつくることにした。
    月に照らされひっそりと川沿いの道にひとり佇むアオサギ。ずっと昔から実はゆっくりと揺れつづけていたこの大地、あいていたあなのことをも知っていたアオサギ。100年後もこの土地に根付くものは何か、その世界を見るための眼鏡をつくってみた。

    プロフィール
    1977年石川県生まれ、2003年ロンドン大学スレード校美術学部彫刻科修士課程修了。ロンドンおよび金沢にて制作。映像・立体・平面作品などを組み合わせ、それらにより構成された空間/時間インスタレーションを展開し独自の世界観を表現している。自らの記憶と他者の記憶の領域を行き来する反復運動の中から特定のモチーフに光を当て、そこにある種の普遍性をはらむ儚さや懐かしさが立ち上がる作品群を展開している。
    近年の主な展覧会として「Memoria paralela」Museo Universidad de Navarra(2019、スペイン)、「さわひらき 潜像の語り手」 神奈川芸術劇場(2018、横浜)の他、台北ビエンナーレ(2025、台湾)や、奥能登国際芸術祭(2023、2021、2017、石川)等、国内外で発表を重ねている。

Images

クレジット

主催:

金沢21世紀美術館[公益財団法人金沢芸術創造財団]

協賛:

OOKABE GLASS 株式会社

協力:

奥能登国際芸術祭実行委員会、奥能登珠洲ヤッサープロジェクト、OMO5金沢片町by星野リゾート

後援:

北國新聞社

Supported by: