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開館

金沢21世紀美術館

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EXHIBITION展覧会

鈴木康広「見立て」の実験室

2014年9月13日(土) -
2014年11月24日(月)

「バウムクーヘンの美術館」 2014

インフォメーション

期間:
2014年9月13日(土) 〜2014年11月24日(月)
10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)
会場:
金沢21世紀美術館 デザインギャラリー
休場日:
月曜日(ただし、9月15日、10月13日、11月3日、11月24日は開場)9月16日、10月14日、11月4日
料金:
入場無料
お問い合わせ:
金沢21世紀美術館 TEL 076-220-2800

概要

「鈴木の見立て+みんなの見立て=見立ての実験室」

日常生活で「これは何かと似ている」と思うことがあります。このように、あるものを別のものとして表す技法を「見立て」といいます。鈴木康広は船の航跡をファスナーに、剣玉の赤い玉をリンゴに見立てるなど、見慣れたものや現象を独自の視点で捉え、世界の見方を広げる作品を発表しています。
今秋、金沢21 世紀美術館は美術館や金沢のまちを見つめ直す機会として、見立てをテーマとするプロジェクト展示を鈴木「室長」、そしてプロジェクト・メンバーである「研究員」とともに実施します。

鈴木康広の「ものの見方や捉え方」を体感しませんか? きっとあなたの「ものの見え方」にも変化がうまれることでしょう。

関連プログラム

オープニング・プログラム《大きな空気の人》あらわる!
日時:9月13日(土) 12:00〜13:00
会場:広場(荒天の場合、プロジェクト工房)
料金:無料
週末プログラム「研究員と見立ての実験をしよう」
日時:会期中の金・土・日・祝 14:00〜17:00
会場:デザインギャラリー
料金:無料
鈴木隊長と行く!まるびぃ見立て隊
日時:10月25日(土)
集合:デザインギャラリー
対象:小学生
定員:先着15名
料金:無料
オープンラボ:「見立ての実験室」1日開放デー
日時:11月3日(月) 10:00〜16:00
会場:プロジェクト工房
参加:無料
クロージング・プログラム 金沢「見立て」学会
日時:11月24日(月) 11:00〜17:00
会場:レクチャーホール *、デザインギャラリー
参加:無料
*会場が(プロジェクト工房から)変更になりました。

作家プロフィール

鈴木康広 (すずきやすひろ)

1979年静岡県浜松市生まれ。2001年東京造形大学デザイン学科卒。同年NHK「デジタル・スタジアム」で発表した回転式遊具を利用した映像作品「遊具の透視法」で年間最優秀賞を受賞。02年「椅子の反映」(01年)でフィリップモリスアートアワード大賞を受賞。「まばたきの葉」(03年)、「ファスナーの船」(10年)と次々と話題作を発表する一方、原研哉ディレクション「SENSEWARE」をはじめとするデザイン展にも参加。共著に『Digital Public Art in Haneda Airport 空気の港 テクノロジー×空気で感じる新しい世界』(美術出版社)、作品集に『まばたきとはばたき』(青幻舎)がある。現在、東京大学先端科学技術研究センター中邑研究室協力研究員、武蔵野美術大学空間演出デザイン学科専任教員

作家ステートメント

「バウムクーヘン美術館を焼く」 2014 © SUZUKI Yasuhiro

当初は、美術館開館10周年という機会に、なぜか1人では運べないくらいの大きなバウムクーヘンをみんなでつくりたくなり、そのイメージを美術館の人たちや研究員に伝えるためにスケッチを描きました。最近になって気づいたのは、バウムクーヘンという魅力的な構造をもったお菓子に秘められた共有の知恵とともに、美術館の活動が木の年輪や水の波紋のように街に広がり、参加するひとたちに共有されていくことを意図せず「見立て」ていたことです。今回の実験室では、みんなで巨大なバウムクーヘンをつくるイメージを共有し、身近なものの見方を広げる方法を研究員のメンバーと探求していきたいと思っています。

2014年8月 鈴木康広

研究員について

「研究員」活動説明会(2014年6月22日)

鈴木とともに展覧会の企画運営を担うボランティア・メンバー、通称「研究員」の募集をしたところ、2歳から50代まで幅広い年齢層の65名が研究員となりました。活動説明会で鈴木は「金沢では、ものをつくって見せることの考え方を変えてしまう実験室をつくりたい。そのためには仲間が必要なので、興味を持って集まってくれた人たちには積極的に関わってもらいたい」と話しています。

活動の始まりに、鈴木は「開館10周年を迎える円形の美術館(金沢21世紀美術館)」を「年輪状のお菓子(バウムクーヘン)」に見立てました。1ピース切り取られた「バウムクーヘンの美術館」は中と外がつながり、開かれた空間となっています。断面の年輪は開館以来の年月や、美術館を訪れた人それぞれが得た経験や思い出などを想起させます。

実験室開設に向けて、研究員たちは「見立て」をテーマに何ができるか、何をしたいか、意見を出し合い、アイデアを練っています。「見立ての実験室」は鈴木の創作視点を切り口に、研究員や来場者など、「みんな」のものの見方や捉え方が交わる場となることでしょう。

これまでの活動

金沢「見立て」調査
2013年9月、2014年4月
秋と春に金沢を訪れた鈴木は、美術館やその周辺を巡りながら「別のものに見える」「これは金沢ならでは!」と思ったものをスケッチや写真にまとめました。

研究員の準備活動
2014年7月
美術館を訪れる人や室長と見立てをテーマにやってみたいこと、あったらおもしろそうなことについて、2回にわたりアイデアを出しあいました。

「見立て」の特訓
2014年8月
かたちと機能の両面からものを見立て、室長へ作品に関する質問をすることで、研究員は自分のことばで表現することや、鈴木の見立てへの理解を深めました。

オリジナルグッズ

鈴木康広《バウムクーヘンの美術館》2014 ポストカード 箔押し2種(金箔・銀箔)

取扱:金沢21世紀美術館 ミュージアムショップ
   TEL 076-236-6072

※在庫なし

鈴木康広「見立て」の実験室 記録集

言語:和/英
仕様:A6判、120頁、見立て4コマ新聞付き(縮刷版)

デザイン:原田祐馬、西野亮介(UMA/ design farm)
発行:金沢21世紀美術館
発行日:2015年3月20日

※在庫なし

Images

    © SUZUKI Yasuhiro

    「ファスナーの船」のスケッチ
    『まばたきのはばたき』(2011年、青幻社)より
    © SUZUKI Yasuhiro

    「木の葉の座布団」のスケッチ
    『まばたきのはばたき』(2011年、青幻社)より
    © SUZUKI Yasuhiro

    《りんごの剣玉》 2003 © SUZUKI Yasuhiro

    《ファスナーの船》 2004 © SUZUKI Yasuhiro

    《バケツの切り株》 2007 © SUZUKI Yasuhiro

    金沢「見立て」調査(2013年9月)

    「研究員」活動説明会(2014年6月22日)

    「見立て」の特訓(2014年8月20日)

主催/ほか

主催:
金沢21世紀美術館 [公益財団法人金沢芸術創造財団]
協賛:
資生堂