期間:
2025年12月7日(日)
14:00〜15:30
2025年12月7日(日)
14:00〜15:30
金沢21世紀美術館 レクチャーホール
無料
予約優先
金沢21世紀美術館 学芸課
TEL 076-220-2801
本展出展アーティストのセシル・アンドリュさんは、90年代初頭から一貫して、言葉や文字をテーマに作品を制作してきました。本展で展示している当館の所蔵作品《定時課》(1990年)は、キリスト教の時課の典礼にインスピレーションを受けて、定時に本を読みその言葉を消すという作家の行為の痕跡が反映された作品で、文字そのものの意味や身体性について考えさせられます。
本トークでは、今回が9年ぶりの展示の機会となった《定時課》の制作背景についてお話しいただきながら、制作から30年以上が経った現代の時代状況の視点から、本作の持つ意味を改めて考えます。また、近年の制作のテーマや作品についてもご紹介いただき、セシル・アンドリュさんの作品を通じて言葉や文字の可能性を見つめ直します。
1956年アルデンヌ(フランス)生まれ、金沢・パリ在住。
荒川修作について修士論文を書いたことをきっかけに日本文化に関心を持ち、1982年〜85年、日本政府の奨学生として来日。大阪外国語大学・東京大学で学ぶ。1986年、パリ第一大学で博士号を取得。人間と言葉、人間と文字の関係に焦点をあてたオブジェやインスタレーションを制作し、日本、中国、フランス、ベルギー、チェコ、スイス各地の個展・グループ展で発表。
梅谷彩香(金沢21世紀美術館学芸員)
金沢21世紀美術館[公益財団法人金沢芸術創造財団]