期間:
2025年8月24日(日)
14:00〜15:30
2025年8月24日(日)
14:00〜15:30
金沢21世紀美術館 レクチャーホール
無料、事前予約優先
本展は、当館の所蔵作品から、物質世界への関心を出発点とした表現を紹介します。展覧会のテーマは、ジャン=フランソワ・リオタールが1985年にポンピドゥー・センターで企画した展覧会「非物質的なものたち」で提示された「可感性」や、ブルーノ・ラトゥールらによるアクター・ネットワーク理論に着想を得ています。本展は、鑑賞者が五感を総動員して作品と向き合うことで、自身と物質世界、人間と非人間的存在との関係を見つめ直す機会となることを目指します。
本アーティスト・トークでは、「『美しい』の先に」をテーマとした展示室3にて展示中のアーティスト豊海健太を招聘し、その作品制作の背景、自身の経歴および素材についての考え方についてお話ししていただきます。
1988年大阪府(日本)生まれ、京都府在住。
金沢美術工芸大学大学院工芸領域漆芸分野で博士学位を取得。2020年4月から2025年3月まで金沢卯辰山工芸工房漆芸工房にて専門員を務め、現在は京都府を拠点として活動。出展作《HOPE-fossil HIV-》は豊海の修士課程修了制作作品である。アルミ複合板をベースに黒色漆の呂色仕上げという技法で、漆表面を炭で研磨することによって鏡面のように仕上げている。その表面上に、極小サイズのうずら卵殻を点描のように配置する。モチーフは広島県立総合技術研究所保健環境センターから提供されたリンパ球から出芽するHIVの顕微鏡画像であり、豊海は卵殻をピクセル状に配置し、漆を顕微鏡写真のフィルムになぞらえて表現している。
杭亦舒(金沢21世紀美術館学芸員)
金沢21世紀美術館[公益財団法人金沢芸術創造財団]