「コレクション展1 マテリアル・フィーバー」関連プログラム

津守秀憲 アーティストトーク

2025年7月21日(月・祝)

インフォメーション

期間:

2025年7月21日(月・祝)
14:00〜15:30

会場:

金沢21世紀美術館 レクチャーホール

料金:

無料、予約不要
※要展覧会チケット

定員:

50席

お問い合わせ:

金沢21世紀美術館 学芸課
TEL 076-220-2801

概要

本展は、当館の所蔵作品から、物質世界への関心を出発点とした表現を紹介します。展覧会のテーマは、ジャン=フランソワ・リオタールが1985年にポンピドゥー・センターで企画した展覧会「非物質的なものたち」で提示された「可感性」や、ブルーノ・ラトゥールらによるアクター・ネットワーク理論に着想を得ています。本展は、鑑賞者が五感を総動員して作品と向き合うことで、自身と物質世界、人間と非人間的存在との関係を見つめ直す機会となることを目指します。
本アーティスト・トークでは、「素材の融合と技法のイノベーション」をテーマとした展示室2にて展示中のアーティスト津守秀憲を招聘し、その作品制作の背景、自身の経歴および素材についての考え方についてお話ししていただきます。

登壇者

  • 津守秀憲

    1986年東京都(日本)生まれ、同地在住。
    2012年に多摩美術大学美術学部工芸学科ガラスプログラムを卒業。その後富山ガラス造形研究所、金沢卯辰山工芸工房にて技術を磨き、富山ガラス大賞展2018銀賞、国際ガラス展・金沢2019大賞など数々の賞を受賞。
    津守はガラス素材の透明性や無機質な質感から抱いた自身の関心をさらに探究するために、東京から北陸へと拠点を移した。2015年から、ガラスと土を混合した素材を用いて、ハイブリッドな素材から生み出される融点の違いから、生命体のような有機的な形を見極めて冷却する作品を発表。一般的な窯ではガラスは500〜850℃で焼成し、陶土は800〜1250℃で焼成する。温度差と素材の性質による伸縮量の違いによって割れてしまうため、この異質素材を合わせて焼成することはタブーとされてきた。津守は、躍動する変化の過程を一瞬に留めておくような造形を追求し、この禁忌に対して数えられないほどのテストピースから適正なガラスと土の配合比率や技法を導き出し、新しい素材の焼成に挑んだ。

  • 聞き手

    杭亦舒(金沢21世紀美術館学芸員)

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クレジット

主催:

金沢21世紀美術館[公益財団法人金沢芸術創造財団]