フランソワーズ・モレシャンのおしゃれ講座 〜時代を読む vol.25

私のディオール物語 part2

2017年12月2日(土)

インフォメーション

期間:

2017年12月2日(土)
開場13:30 / 開演14:00

会場:

金沢21世紀美術館 シアター21

料金:

1,500円(当日精算)1ドリンク付
※友の会会員の方は優先入場特典があります。開場時刻までにお集まりください。

定員:

先着80名(要事前予約)

託児サービス:

※3歳児以下の入場はご遠慮願います。
託児サービスをご利用下さい。
有料・要申込(お問合せ TEL 076-220-2815)

お問い合わせ:

金沢21世紀美術館 交流課
TEL 076-220-2811

概要

アートやファッション、そして現代社会についてモレシャン流の鋭い視点で時代を切り取るトークシリーズ。
今回は、前回に引き続きクリスチャン・ディオールの物語をお届けします。今年メゾン創業70周年を迎えた、パリ・ファッション界のトップランナーであり続けるディオールの世界を、モレシャンさんとともに散策しましょう。

フランソワーズ・モレシャン メッセージ

  • 1957年、ディオールは時代の頂点にありました。「Fuseau(フュゾー)」という秋冬コレクションは世界中のファッション雑誌の表紙を飾り、ディオール氏は52歳を迎えたばかり。これが最後のコレクションになろうとはだれが想像したでしょうか?

    その2年前、ディオールはまだ18歳のある若者をアシスタントとして迎え入れました。オートクチュール協会のデザイン・コンテストに入賞した若者です。彼が「Fuseau(フュゾー)」のコレクションで手掛けたのは高い評価を受けた32点! 若くてスリムでエレガントな、その若者は大きな眼鏡をした内気な青年でした。
    ディオール氏は彼の才能を見抜いていました。自分に死が迫っているなどとは思いもしないで、「この若者は自分の後継者になるだろう」とまで言っていました。若者の名前はイヴ・サンローラン。

    1957年8月、新コレクションのショーを終えたディオール氏はいつものようにイタリアのトスカーナ地方にある保養地へ休暇に出かけます。1957年10月のある日、一本の電話がパリに入ります。「ディオール氏が心臓麻痺のため急死されました」

    モンテーニュ通り32番地のディオール本社に衝撃が走ります。スタッフは涙を流しながらも、泣いている暇はありません。次のコレクションは誰がデザインするのか?幹部たちの決議で白羽の矢が立ったのは当時、まだ21歳のイヴ・サンローランでした。若き王子様の登場で、パリのオートクチュール界には若さ溢れる新風が吹き、「ディオール」は瞬く間に輝きを取り戻します。

    ただ、フランスの陸軍省は国家の経済に寄与する「若き王子」への例外は認めませんでした。サンローランに徴兵命令が下ったのです。

    徴兵は彼自身のみならず、ディオール社にとっても一大事です。再び新しいデザイナー探しが始まります。

    こうして、歓びと涙を繰り返しながら、「ムッシュー・ディオール」の遺志を継ぐ後継者探しが繰り返されました。フランス人のマルク・ボアン、イタリア人のジャンフランコ・フェレ、イギリス人のジョン・ガリアノ、ベルギー人のラフ・シモンズ……そして今のイタリア人のマリア・グラツィア・キウリ……。

    12月2日、私と共に、パリ・ファッション界のトップランナーであるディオールの世界を散策しましょう。

事前予約について

  • Webサイトでのお申込みは、定員に達したため終了しました。残数に関してはお電話にてお問合せください。
    電話 076-220-2811(交流課)平日(火〜金)10:00〜18:00

プロフィール

  • フランソワーズ・モレシャン Françoise Moréchand

    パリ生まれ。ソルボンヌ大学・東洋語学校日本語学科を経て来日。1964年パリに戻りレブロン、ディオール社勤務。74年シャネル美容部長として、再来日。著書『失敗しないおしゃれ』が100万部を越える大ベストセラーとなる。その後、ファッションアドバイザーとして活躍。一方で『国境無き医師団』、『世界の医療団』日本支部の創立に協力するなど社会貢献活動も続けており、その多彩な活動は《ファッション、ダンス、音楽、映画、文学などメディアを通じてのあらゆる文化の基本はライフスタイルと偏見のないグローバルな精神を養うためにある》というポリシーと広い意味での《国境無き》精神に支えられている。フランス政府から長年の日仏友好などの功績に対して、国家功労勲章、レジオンドヌール勲章を叙勲。2007年より金沢21世紀美術館国際アドバイザー。

関連リンク

クレジット

主催:

金沢21世紀美術館[公益財団法人金沢芸術創造財団]