期間:
2026年4月4日(土)〜8月23日(日)
10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで)
2026年4月4日(土)〜8月23日(日)
10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで)
金沢21世紀美術館 長期インスタレーションルーム
無料
月曜日(ただし5月4日、7月20日は開場)5月7日、7月21日
急速に変化しているように見える日常の状況も、実は気づかないほどゆっくりと変わり続けているのかもしれません。野村由香は、人の営みと土地との関係性に関心を寄せ、両者に通底する根源的な力の作用や固有の時間感覚のようなものを、現場での観察や介入を通じ、彫刻やインスタレーションとして可視化してきました。見慣れた風景をほんの少しずらしながら、大胆なインスタレーションとして提示するその実践は、わたしたちの知覚を揺さぶります。
野村は今回、大学時代を過ごした金沢での個展に際して、金沢における砂金採りの営みに注目します。金沢は、その地名の由来の一つが「金の採れる沢」とされ、市内を流れる犀川では古くから砂金採りが行われてきました。軽やかな素材で作られる新作インスタレーションは、作品制作のためのリサーチのなかで野村自身が経験した、すくって揺するという砂金採りの動作から着想しています。その身振りは、川の流れに喩えられるような自然の悠久なるダイナミズムや、連綿と続く土地の歴史とも共振しながら、人と自然の営為の交差を炙り出します。
日時:4月4日(土)、5月5日(火・祝)、5月6日(水・祝)、6月7日(日)、7月5日(日)、8月23日(日)
各日14:00〜、16:00〜(各回15分程度)
会場:金沢 21世紀美術館 長期インスタレーションルーム
料金:無料、予約不要
※日程は変更になる場合があります
日時:未定
会場:金沢 21世紀美術館 レクチャーホール(予定)
料金:無料、事前予約優先
詳細が決定し次第、当館webサイトにてご案内いたします。
アペルト21 野村由香 黄金の川|APERTO 21 NOMURA Yuka “Golden River”
木々が揺れるように微かに山や川は動き続け、長い時間をかけて大地は変化し形作られています。それとともに私たち人間やあらゆる生命は活動し生死を繰り返しています。そうして山も川も命も、動き続けています。私は、そうした自然の変化やその根底にある力に興味を持っており、その力自体を確認するために自分自身の身体的な動作によって完成する装置のような作品を制作してきました。制作を通して私たちの世界の未知の形や気配に触れ、生きるということはどういうことなのかを考えようとしています。 活動を続ける中で、近年は特に、異なる環境や生物、あるいは物質をつなぐ役割を持つ「水」に注目しており、今回の展覧会の作品を構想する段階でも、金沢の川に着目しました。そして取材を行う中で、金沢の名前の由来になったとも言われる「金」を採る、砂金採りの動作から作品を作ることにしました。よく知られている通り、砂金取りは板か皿のような形状のもので川砂をすくい、左右に揺すり回すことで流れを生じさせ、余分な砂を洗い流していくもので、重力によって比重の重い金だけが皿の中に残るという仕組みです。私は、この砂金を探す動作や仕組みが、まるで川と人間が一体になっているようで面白いと思いました。一方で、夢中になって川の一部のようにさえなってしまうことや、欲望や探究心に突き動かされて川の中はおろか土の中にまで入っていってしまう(私を含めた)人間のどうしようもなさが現れてもいると思いました。キラキラの金と美しい川と泥と砂と人間について、金沢の川でこれまで連綿と繰り返されてきた、砂金採りの動きそれ自体を造形化したものをたくさん集めることで大きな川のようなものを作ることにしました。
野村由香
1994年岐阜県生まれ。2017年金沢美術工芸大学美術工芸学部美術科彫刻専攻卒業、2019年京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻修了。日常生活や社会、自然に通底している根源的な力の作用について関心を持ち、そこに流れる固有の時間を造形やインスタレーションとして表現している。
主な展覧会に「アーティスト・イン・レジデンス プログラム 2025 あたらしい場所」(アートギャラリーミヤウチ、広島、2025)、「TOKAS-Emerging 2025 光る山」(トーキョーアーツアンドスペース本郷、東京、2025)、「神戸六甲ミーツ・アート2024 beyond」(六甲高山植物園、兵庫、2024)、「GO FOR KOGEI 2023」(樂翠亭美術館、富山、2023)、「京芸 transmit program 2022」(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA、京都、2022)等がある。
「アペルト」は、若手作家を中心に個展形式で紹介する展覧会のシリーズです。 金沢21世紀美術館は世界の「現在(いま)」とともに生きる美術館として、今まさに起こりつつある新しい動向に目を向けています。作家とキュレーターが作品発表の機会を共に創出し、未来の創造への橋渡しをします。国籍や表現方法を問わず、個展開催に十分な制作意欲を持ち、アペルト実施以後のさらなる飛躍が期待できる作家を紹介していくものです。
※「アペルト(aperto)」は、イタリア語で「開くこと」の意味。
金沢21世紀美術館[公益財団法人金沢芸術創造財団]
公益財団法人松浦芸術文化財団、京都市芸術文化特別奨励者
北國新聞社