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金沢21世紀美術館

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自治区 2021 分断の時代に vol.1

小泉明郎 縛られたプロメテウス

2021年12月11日(土)、12日(日)、17日(金)、18日(土)、19日(日)

©Meiro Koizumi

インフォメーション

期間:
2021年12月11日(土)、12日(日)、17日(金)、18日(土)、19日(日)
会場:
金沢21世紀美術館
展示室13
(受付:情報ラウンジ)
情報ラウンジの場所はこちら
料金:
一般 2,000円(1,800円)
65歳以上 1,500円(1,200円)
25歳以下 1,000円(800円)
高校生以下(13歳以上) 500円(400円)
※( )前売料金
対象:
ヘッドマウントディスプレイを使用するため13歳以上の方に限ります。
定員:
各回12名
お問い合わせ:
金沢21世紀美術館 交流課
TEL 076-220-2811
WEBからのお問い合わせはこちら

概要

金沢21世紀美術館の長期プログラム「自治区」は、美術に限らず科学、歴史、社会学など、学際的に他の領域を横断しつつ、年間を通してライブ、映像上映、トークシリーズ、滞在制作、身体表現など多様なプログラムを継続的に実施してきました。外部コミュニティとの連携・協働を通じて、これまでの美術の領域を超える実験的な活動を行っています。

〈自治区2021 分断の時代に〉は、小泉明郎と高山明による、2回シリーズでご紹介します。行きすぎた市場経済を背景に効率と競争の社会が加速化し、人々の間に格差・対立と分断を生んでいる現代社会。コロナ禍によって顕在化した制度の歪みや行き場のない感情の溜った現実について、私たちはどのような態度で向き合えば良いのでしょうか。2人のアーティストの作品と活動を通して、自分ごととして考える機会になる場を開きます。

作品について

分断の時代に vol. 1
小泉明郎 縛られたプロメテウス
(第24回文化庁メディア芸術祭アート部門大賞受賞作品 製作:あいちトリエンナーレ2019、小泉明郎)

リアルとバーチャルの接点を探る、VR演劇の挑戦

国家・共同体と個人の関係、人間の身体と感情の関係について、現実と虚構を織り交ぜた実験的映像やパフォーマンスで探求する小泉明郎。ギリシャ悲劇『縛られたプロメテウス』を起点に、参加者が自分とは異なる「他者」の感覚や感情を追体験する、VRを使った同名の演劇作品「縛られたプロメテウス」(あいちトリエンナーレ委嘱作品)を2019年に発表しました。
VRに現れるイメージを見ながら「彼」が幼少時の幸福な思い出を話す声に耳を傾けると、「彼」は次第に自分の体が動かなくなり、マシンと一体化することで「声」を失わずに生きていること、絶望を救う希望について語り始めます。ゼウスから火を盗み人間に与えた罪によって永遠の受刑を強いられるプロメテウスの物語は、人類にとって最強のテクノロジーとなった「火」を得た後の絶望と希望であり、小泉明郎による「縛られたプロメテウス」の「彼」の語りと共振して立ち現れます。「彼」と共に、どのような光景を見ることになるのでしょうか。

チケット購入

11月9日(火)販売開始 ※販売開始日が変更になりました

Peatix

【予約内容の変更・キャンセルについて】
※チケット購入完了後の、日時の変更およびキャンセルはお受けできませんので、ご注意ください。
※入場の際に年齢のわかるIDを確認しますのでお持ちください。
※前売り券は前日23:55まで、当日券は各公演10分前まで販売します。

公演スケジュール(上演時間60分)

公演日時間
12月11日(土)13:00 / 13:30 / 14:00 / 14:30 / 15:00 / 15:30 / 16:00 / 16:30 / 17:00 / 17:30
12月12日(日)13:00 / 13:30 / 14:00 / 14:30 / 15:00 / 15:30 / 16:00
12月17日(金)18:00 / 18:30 / 19:00
12月18日(土)13:00 / 13:30 / 14:00 / 14:30 / 15:00 / 15:30 / 16:00 / 16:30 / 17:00 / 17:30
12月19日(日)13:00 / 13:30 / 14:00 / 14:30 / 15:00 / 15:30 / 16:00

定員:各回12名

※対象年齢:ヘッドマウントディスプレイを使用するため13歳以上の方に限ります。
※各回開始10分前までに受付(情報ラウンジ)にお集まりください。新型コロナ感染防止についての注意事項をご説明の上、入場となります。
※途中入場はできません。
※新型コロナウイルス対策について
・新型コロナウイルス感染状況によっては開催内容に変更が生じる場合があります。
・喉の痛みや発熱など体調のすぐれない場合はご来場をお控えください。
・美術館入館時に検温とマスク着用チェックがあります。
・詳しくは当館の新型コロナウイルス感染症に関する対応について(2021年10月1日現在)をご確認ください

コメント

「小泉さんは、ちゃんと人間の本質にかなり踏み込んだ作品をつくるから、それを公開する側にも覚悟がいる。そんな優れた作家が、作品の一要素としてVRを選択し、かつ、ABALという(VRの)プロフェッショナルと協働する選択をしたことで、完成度の高い、演劇的な体験を伴う美術作品になった。これはけっこう奇跡的なことだと思っています。」
―八谷和彦(メディアアーティスト):第24回文化庁メディア芸術祭受賞作品展トークセッションより


「痛む身体、不自由な身体から見たとき、世界は一変する。知覚も、世界の感触も、「私」という認知のあり方も、別の仕方でうごめきだすだろう。私たちは全員が、朽ちる身体に閉じ込められているのだから。」
―中村佑子(映画監督、テレビディレクター、作家):「小泉明郎『縛られたプロメテウス』考」より


「最初観たときは、正直ぶっ飛びましたね。あの(あいちトリエンナーレ2019の)混乱の中、いつこんなやばいものを作ったのかと。でも2019年に観た人も、今違って感じてもらえるのではないでしょうか。優れた作品というのはその時代に合わせて、鑑賞した時に感じることが変わってきます。そういう強さを持った作品だと思います。」
―津田大介(ジャーナリスト・メディア・アクティビスト):特別配信プログラム「小泉明郎x津田大介 アーティスト・トーク」より

アーティスト・プロフィール

©Meiro Koizumi

小泉明郎(こいずみ・めいろう)

1976年群馬県生まれ。国家・共同体と個人の関係、人間の身体と感情の関係について、現実と虚構を織り交ぜた実験的映像やパフォーマンスで探求している。これまでテート・モダンのBMWテート・ライブや上海ビエンナーレ、シャルジャビエンナーレ等、多数の国際展等に参加。個展としては「Projects 99: Meiro Koizumi」(ニューヨーク近代美術館、2013)、「捕われた声は静寂の夢を見る」(アーツ前橋、2015)「帝国は今日も歌う」(Vacant、2017)、「Battlelands」(ペレス美術館、マイアミ、アメリカ合衆国、2018)等を開催。VR技術を使った作品では『サクリファイス』(MMCAソウル、韓国、2018)、《縛られたプロメテウス》(あいちトリエンナーレ2019)がある。 2021年《縛られたプロメテウス》で第24回文化庁メディア芸術祭アート部門大賞を受賞。カーディフ国立博物館Artes Mundi受賞。

関連プログラム

特別配信プログラム(無料)

小泉明郎氏と津田大介氏の対談プログラムを12月1日(水)10:00より、金沢21世紀美術館YouTubeチャンネルにて配信します。
「縛られたプロメテウス」は、津田氏が芸術監督を務めた「あいちトリエンナーレ2019」委嘱作品です。初演から3年が経過し、今現在、本作品をどのように観るのか。過去、現在、未来について、解像度を上げた視点で私たちの生きる時代について語ります。

日時:12月1日(水) 10:00
金沢21世紀美術館YouTubeチャンネル

津田大介

1973年生まれ 東京都出身。早稲田大学社会科学部卒。
ジャーナリスト / メディア・アクティビスト、ポリタス編集長 / ポリタスTVキャスター、大阪経済大学情報社会学部客員教授。メディアとジャーナリズム、テクノロジーと社会、表現の自由とネット上の人権侵害、地域課題解決と行政の文化事業、著作権とコンテンツビジネスなどを専門分野として執筆・取材活動を行う。主な著書に『情報戦争を生き抜く』(朝日新書)、『ウェブで政治を動かす!』(朝日新書)、『動員の革命』(中公新書ラクレ)、『情報の呼吸法』(朝日出版社)、『Twitter社会論』(洋泉社新書)ほか。2011年9月より週刊有料メールマガジン「メディアの現場」を配信中。

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  • 小泉明郎 縛られたプロメテウス

主催/ほか

主催:
金沢21世紀美術館[公益財団法人金沢芸術創造財団]