友の会 夕暮れおしゃべりツアー「工芸とデザインの境目」

1月20日(金)、「工芸とデザインの境目」の夕暮れおしゃべりツアーが開催されました。
当日は夕方に暴風雪警報が発令され、足元も悪い天候となったためか、参加予約をキャンセルされた方も多く、最終的に11名と少人数でのツアーとなり、その分、皆で和気あいあいと回る和やかな会となりました。


まずは、解説を担当する内呂学芸員からの挨拶です。
内呂学芸員は当日朝まで佐賀県に出張しており、このツアーのために急ぎ帰ってきたとの事。
佐賀は次の展覧会に関する仕事で行っていたそうで、あまり表には出ていない次年度展覧会の情報も少し話題に出ました。こういった情報をいち早く聞けるのも友の会ならでは。

展示室2
展示室を周り、1つ1つ置かれている物について丁寧に解説が進みます。
展示室2の工具を並べたエリアでは用途を比較しているという解説があり、私は古い大工道具と最新の工具の形やデザインを重視して見ていたので、「用途」という視点が新鮮でした。
解説や参加者の感想を聞いて、1人では気付かない見方や感性を知る事ができるのが、夕暮れおしゃべりツアーの楽しいところです。


展示室2のお椀のエリアはとても賑やかになりました。
合成樹脂のお椀と、それに似せて卯辰山工芸工房の作家が作った漆塗りのお椀、2つのお椀が並べてあります。そのあまりのそっくりぶりに、参加者から「違いがわからない!」「いやいや、こっちは少し光って見えるように見える」「こっそり取り替えっこしてみたいわー、誰も気付かないかも」と口々に感想が飛び出したところ、内呂学芸員からは「じっくり見れば僕は2つを見分けられます!」と若干のどや顔での宣言があり、参加者から「おおー」と感心の声が漏れました。
続いて、お椀作りの工程の解説に移ろうとしたのですが、会員同士で感想が盛り上がって話が止まらず、学芸員から「みなさーん、僕の話を聞いてますかー」とつっこまれる一幕もあり、笑いが多く生まれました。

続いて展示室3、4でも、ワイングラスを提供したクリスタルガラスブランドのバカラが展示についてどういう反応だったかという話や、黒・白・オレンジの色違いの灰皿を監修の深澤直人氏が配置した時の経緯、当初、ポルシェを展示する話があった事や、最終的に展示する事になった自動車フィアット500の搬入搬出の苦労など、「ここだけの話」「裏話」が次々と話されました。


展示室6では、人口大理石の作品の底部についている鉄板を隠すために白い床を全面に設置したという解説があり、何度も入っている展示室なのに、話を聞くまで床が変わっている事に気付いていなかった私は驚きました。


こうした新しい発見と驚きがあるギャラリーツアーを、今後も友の会では続けていきます。
常連の方も、まだ一度も参加された事がない方も、ぜひ気軽に来て下さい。

展示室4   展示室6

金沢21世紀美術館広報室