友の会 夕暮れおしゃべりツアー「トーマス・ルフ」

今回の「トーマス・ルフ展」は「写真」を展示しています。

 「写真」ー真実を写す。現在でも一般的に使われているこの言葉。元々は1842年イギリスでジョン・ハーシェルがphoto(光)+graph(描く)の意味でphotographという言葉を作り、それが日本に輸入されたときに平賀源内によって「写真」という言葉に訳されたそうです。つまり、元々名付けられたときには「真実」のニュアンスは有りませんでした。

 私個人の「写真」にまつわる思い出を振り返ってみても、家族で写真館に記念写真を撮りに行った肩肘張った写真、高校生のときにたくさん撮ったプリクラ、携帯電話で撮って加工をしてSNSにあげていた写真、真実を写していたものは何一つ無かったのではないかと感じます。


さて、今回は担当学芸員の中田から最初に45分間のレクチャーを受けました。



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 レクチャーのテーマは「トーマス・ルフとドイツ写真」


トーマス・ルフの写真がドイツの社会背景、歴史の流れを基にかたちづくられていることをパワーポイントを使って説明いたしました。



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 展示室に移動して......展示室7の「Interieurs(室内)」シリーズ。この中の一つにルフさんの幼少期の写真が写されているものがあるそうですよ。是非探してみてください。


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 展示室12の「negatives」シリーズ。アナログ写真の制作過程において不可欠な「ネガ」を、原板としてではなく改めて「画像」として見直したもの。これは是非実際に試してみてほしいのですが...携帯電話の設定を変更して色味を反転すると元々の画像が見えるようになります!


 聞いた後、誰かに話したくなる有意義なツアーでした。



 「トーマス・ルフ展」来年の3月12日(日)まで開催しています。


 年末年始は12月29日(木)から1月1日(日)まで完全閉館(建物内に入れません。)


 1月2日(月)、1月3日(火)は展覧会ゾーンが10:00-17:00まで臨時開館しています。


 年末年始の休暇を利用して是非お越しください。



 金沢21世紀美術館広報室


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