コレクション展3 見ることの冒険

2018年1月27日(土) - 2018年6月24日(日)

「見る」という行為は主にさまざまな情報を得るために行われます。色、形、動きを捉え、ニュースやストーリーを読み取る。得られた情報は、瞬時に脳へ送られて次の行動の判断へと使われていきます。本展は、「見る」という行為にフォーカスし、観覧者の想像力をかきたてる抽象的な作品を通して、「見る」ことの奥深さについて探求します。

イザ・ゲンツケン
左から:《 ダニエル》2000、《 ローレンス》 2000、《 無題》 1999、《 ビル》 2000、
《カローラ》 2000、《 クリストファー》 1998、《 レームブルック》 2000
© Isa GENZKEN
撮影:中道淳/ナカサアンドパートナーズ

ジャネット・カーディフ & ジョージ・ビュレス・ミラー

2017年11月25日(土) - 2018年3月11日(日)

ジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラーは、高度な音響・メディア技術と独創的な造形を駆使して、「聞く」「見る」といった複合的な知覚経験を伴う独特な世界を創り出します。いったん、彼らの作品世界に足を踏み入れると、まるで魔法にかけられたかのように、見えないものが見え、聞こえない音が聞こえるかのように、一瞬で現実を飛び越えて彼らの物語に没入してしまいます。
本展では日本初公開作品となる8点のインスタレーションをご紹介します。一つひとつの展示室が独立した、ユニークな構造を持つ金沢21世紀美術館の空間を生かし、ひとつの展示室でひとつの作品を展示していますが、全体は作品ごとに違う物語が共鳴するように展開しています。つくり込まれた作品の細部に至るまで、見て聞く楽しみは尽きることがありません。知覚や価値観を揺さぶられながら、次々と現れる物語の世界をゆっくりとお楽しみください。世界的に高い評価を得ているジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラーの作品世界を余すこと無く体験できる、絶好の機会となることでしょう。

ローカル・テキスタイル 1

TO&FRO うすく、かるく

2017年11月18日(土) - 2018年4月8日(日)

 「ローカル・テキスタイル」シリーズの第一弾は「TO&FRO」を取り上げます。「TO&FRO」は、金沢市とかほく市の会社「カジグループ」によるトラベルギア(旅行用品)ブランド。ブランド名は「行ったり、来たり」という意味で、気軽な旅をイメージしたものです。
 カジグループは、非常に細い糸を織ることのできる技術を磨き、薄くて軽いナイロンの生地を生産しています。この生地は、世界中のアウトドア製品を展開するブランドに使用されています。「TO&FRO」はこの生地を使ったオーガナイザーなどのプロダクトの自社ブランドです。当展覧会では、このオーガナイザーのほか、様々な布のサンプルを展示します。
 石川県は、織物業とともに織機をつくる工業も発達させてきました。カジグループは、グループ内に織機をカスタマイズする製作所もあり、分業されがちな織物業で、細く切れやすい糸でもテンションを調整できるようにして、薄い糸を織ることを可能にしています。高機能化によって海外の安価な大量生産品に対抗することは、日本の繊維産業の未来を考える上で重要な指針を与えてくれるでしょう。

提供:カジレーネ株式会社

泉太郎 突然の子供

2017年10月7日(土) - 2018年3月25日(日)

泉太郎(1976- )は、映像、パフォーマンス、ドローイング、絵画、彫刻といったあらゆるメディアを交錯させたインスタレーションを主な表現手法とし、国内外で精力的に作品を発表しているアーティストです。泉の作品の特徴として、日常の事物や時には大勢の人々を巻き込みながら、一見、無意味とも思える行為を映像に収めることで、日常に潜む不条理な体験を描き出す点が挙げられます。時間と空間、実像と虚像、表と裏、自由と不自由といった私たちが当然のように切り分けている常識を捏ねくり回し、思いがけない方向から問いを投げかけます。
 本展では新作4点の発表と1点の本の作品に取り組みます。シアター空間と長期インスタレーションルームでは作家にとって初となる長編映画作品とポスターやポップコーン屋台で構成された作品《B:「レンズは虎が通るのをはっきりと捉えていたのだ」》をはじめ、長期インスタレーションルーム外側には、「夜が窓にはめ込まれている」という作品《透明な空想のヨダレ》があります。会期途中に発表される《コンパクトストラクチャーたちの夜明け》は、様々な時間を複層的に重ねて制作した、構造としての映画とも言える作品です。さらに、金沢21世紀美術館の来場者について着目した《Y:「膝を上げよ、そのまま下げよ」 P:「転ばぬよう、石を片付けておきました」》など、金沢での長期滞在中に複数の作品が完成されていきます。また、これら映像やインスタレーション作品と並行して、言葉を操る批評家と泉とのコラボレーションによって言葉を代替し、それを超えるような伝達方法について探る本の作品《暗いネズミ色の本》(仮)にも取り組みます。
 長らく泉が探求し続け、決して解決することのない永遠に広がる問いかけである映像やイメージと身体や意識との捻れた関わりについて、これまでの取り組みを踏まえつつも、全く新しい方法で提示する極めて挑戦的な展覧会となることでしょう。