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金沢21世紀美術館

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EXHIBITION展覧会

廣村正彰「金沢でJunglin'」おぼろげ

2015年11月21日(土) -
2016年5月8日(日)

廣村正彰「金沢でJunglin’」おぼろげ

インフォメーション

期間:
2015年11月21日(土) 〜2016年5月8日(日)
10:00〜18:00(金・土曜日は20:00まで)
会場:
金沢21世紀美術館 デザインギャラリー
休場日:
月曜日(ただし、11/23、1/11、3/21、5/2は開場)、11/24、12/29〜31、1/1、1/12、3/22
料金:
入場無料
お問い合わせ:
金沢21世紀美術館 TEL 076-220-2800

概要

デザインという言葉に含まれる「美」と「思考」が様々な問題解決の糸口を与えてくれます。それはデザインのすべきことをさらに拡張していき、デザイン自体のフィールドを大きく広げているのです。周辺から本質を見ると未来が見えてくる−デザイナー廣村正彰がデザインワークの思考プロセスで金沢の風景を読み解き、金沢21世紀美術館デザインギャラリー空間で新作を展開します。

2010年より始まった、デザイナー廣村正彰による映像インスタレーションのプロジェクト「Junglin’ジュングリン」。本展では新作「おぼろげ」を展示します。「知っている」と思っていた風景は、視点の少しの変化で簡単におぼろげなイメージになってしまいます。しかし、そのおぼろげな風景は、絵葉書の写真のような記号的なイメージからは遠く離れ、その場所の原始的な姿を見せてくれます。私たちが普段どのように風景を見ているのか、また見落としているのか、本作品を通して体験してください。

関連プログラム

トークイベント 廣村正彰「Junglin’」
2016年4月16日(土) 14:00〜15:00(開場13:45)
会場:金沢21世紀美術館 レクチャーホール
料金:入場無料
定員:先着80名(申込不要)

「Junglin’ジュングリン」とは

「Junglin’ジュングリン」とは、「順繰り」に「ing」をつけた造語。日々の繰り返しの中で見落としがちな行為、風景を、普段とは異なる視点を通して提示することによって新しい「きづき」を生み出す。過去に「廣村正彰展『Junglin’』ジュングリン意識が動く映像」(2011/西武池袋本店 西武ギャラリー)、「Junglin’2無意識の中の意識」(2014/アクシスギャラリー)を開催。

作家プロフィール

廣村正彰(ひろむらまさあき)

1954年、愛知県生まれ。グラフィックデザインを中心に、商業施設や美術館などのサインデザイン、Cl、VI計画を多くてがける。主な仕事に、日本科学未来館、横須賀美術館、9hナインアワーズ、すみだ水族館、あべのハルカス、そごう・西武、ロフトなど。主な受賞歴に、毎日デザイン賞、KU/KAN賞、SDA大賞、グッドデザイン金賞など。本展覧会の開催にあわせ、近年の仕事をまとめた作品集『デザインからデザインまで』(ADP)を出版。

作家ステートメント

朝、目が覚めると足の先をゆっくり伸ばしてから起き上がる。
歯ブラシは左上から磨き始め、靴は必ず右足から履く。
自分の生活の軌跡を細かく辿ってみると、強く意識はしていないのに同じ行動をしていることに気がつく。
これは日常生活を繰り返す上で、人は心地よい行動パターンを見つけ、
それを毎日トレースすることで脳のストレスを軽減させているのである。

ではそのトレースから離れ、いつもと少し違うことに意識を向けてはどうだろう。
その試みが思いがけなく意識を発火させることがある。
デザインは日常と社会という連続する無意識な流れの中に新しい意識を発見すること。
無意識に行う行動にも意味がある。
いや、意味のない行動に意味付けすることで新たな価値が生まれることを証明したい。

作品「おぼろげ」の製作過程(2015年9月5日〜7日)

兼六園

7時の開園と同時に何台ものツアーバスが到着し、大勢の人が園内に流れ込む。広い園内とはいえ、休日は人が途切れることはなく、庭園と観光客は一体となってひとつの風景になる。何層にも重なる表情豊かな緑と、その手前をゆっくり移動する観光客との対比を意識的に観察すると、兼六園のまた違う表情を見ることができる。

金沢21世紀美術館

美術館のまわりを人々が外壁にそってゆったりと歩いている。外にあるアート作品とふれあい、芝に腰掛けて話をする。それらは、現代美術というコンテンツや特徴的な円形の建築から生まれた金沢の新しい人の流れのようである。この世界的な美術館がどのように金沢の風景になってきているか、その一面を垣間見る。

東茶屋街

雨が降る茶屋街は、建物、地面の色味が深くなりより一層趣のある風景になる。その昔ながらの風景に、カラフルな傘をさした人々が横切る。古い街並みと色鮮やかな傘の一見ミスマッチに見える組み合わせは、降り続く雨や、夕刻から灯りだした街灯と相まって不思議と溶け合い、今の茶屋街のあり方を象徴している。

Images

    《メガネ glasses》 2014 ©HDO

    《ショッピングバッグ shopping bag》 2011 ©HDO

    《ブッククロック book clock》 2014 ©HDO

主催/ほか

主催:
金沢21世紀美術館[公益財団法人金沢芸術創造財団]、廣村デザイン事務所
協賛:
株式会社そごう・西武、株式会社ロフト
協力:
アットアロマ株式会社、株式会社アマナ、スーパーファクトリー、特種東海製紙株式会社、株式会社中川ケミカル、株式会社山田写真製版所