サイレンス 01 アルディッティ弦楽四重奏団+藪俊彦

2012年9月15日(土)

インフォメーション

期間:

2012年9月15日(土)
15:00 開演  14:30 開場

会場:

金沢21世紀美術館 シアター21

料金:

一般    前売 3,700円/当日 4,200円
友の会会員 前売 3,300円/当日 3,800円
     (ミュージアムショップのみ取扱い)
※全席自由
※友の会会員は優先入場特典があります。開場10分前にお集まり下さい。(入場時に会員証提示)

チケット取扱:

・金沢21世紀美術館ミュージアムショップ
 TEL 076-236-6072
・ローソンチケット Lコード:53235
 TEL 0570-000-777

託児サービス:

※3歳児以下の入場はご遠慮願います。
託児サービスをご利用下さい。
有料・要申込(お問合せ TEL 076-220-2815)

お問い合わせ:

金沢21世紀美術館 交流課
TEL 076-220-2811

概要

現代音楽の最前線を走り続けるアルディッティ弦楽四重奏団が、再びシアター21に登場。音楽の未来を切り開いた日米欧の3人の作曲家を取り上げます。

膨大な声部を重ねたミクロポリフォニーの手法で知られ、映画「2001年宇宙の旅」にもその曲が使われたハンガリーのジェルジュ・リゲティ。サイコロを振って音を決める偶然性の音楽など常に前衛に位置した作曲家、アメリカのジョン・ケージ。そしてニューヨークに渡り、ケージとも親交、電子音楽からオペラまで、実験精神にあふれる日本の一柳慧。アルディッティ弦楽四重奏団の演奏で、3人の音宇宙が眼前に迫ります。

Kanazawa Special Programとして…
地元金沢の能楽師・藪俊彦がアルディッティの演奏によるケージの曲で舞う、伝統と前衛のコラボレーション「String Quartet in Four Parts」を上演します。
ケージの偶然性の音楽は金沢出身の哲学者・鈴木大拙や禅の影響から生まれました。
ケージ生誕100年記念の年に金沢から未来に発信します。

出演

  • アルディッティ弦楽四重奏団
    藪俊彦(宝生流能楽師)

Program

  • ジョン・ケージ作曲 /「String Quartet in Four Parts」with 藪俊彦
    一柳慧作曲 /「インタースペース」
    ジェルジュ・リゲティ作曲 /「弦楽四重奏曲第2番」
    ※曲順ではありません。

サイレンス

  • 〜ジョン・ケージと鈴木大拙をめぐる2つのプログラム〜

    2012年は、現代音楽家として前衛芸術にも大きな影響を与えたジョン・ケージの生誕100年にあたります。当館では2006年に、アルディッティ弦楽四重奏団とダンサー白井剛によるジョン・ケージの「アパートメントハウス1776」の上演を行ないました。今回は仏教哲学者・鈴木大拙や禅の影響から生まれたケージの偶然性の音楽、その東洋的音楽観に焦点を当て、「サイレンス—大拙からケージ、そして22世紀へ—」と題して2つのプログラムをお届けします。

    01ではアルディッティ弦楽四重奏団と藪俊彦によるパフォーマンスを、そして10月に開催する02では折しも開館1周年を迎える「鈴木大拙館」(金沢市内)を会場に、一柳慧氏を中心としたプログラムを開催予定です。

    ケージの音楽にその哲学はどのように昇華されたのか。大拙からケージへ、そしてケージから加賀宝生流能楽へという連環のなかで、音楽と哲学という垣根を越境するケージの音宇宙に親しみ、そこに未来を見据えた新しさを発見する、金沢ならではの記念的公演にご期待ください!

プロフィール

  • ©A.Karger

    アルディッティ弦楽四重奏団 Arditti String Quartet

    メンバー:
    アーヴィン・アルディッティ Irvine Arditti, violin
 (第1ヴァイオリン)
    アショット・サルキシャン Ashot Sarkissjan, violin (第2ヴァイオリン)
    ラルフ・エーラース Ralf Ehlers, viola
 (ヴィオラ)
    ルーカス・フェルス Lucas Fels, cello (チェロ)     

    1974年にアーヴィン・アルディッティが創設し、活動を開始。現代作品そして20世紀初期の作品の深い解釈と卓抜した演奏は、世界各地に広く知られ、高い評価を確立している。この30余年の間に、数百もの弦楽四重奏曲が彼らのために作曲され、アデス、バートウィスル、ケージ、カーター、ディロン、ファーニホウ、細川、カーゲル、クルターク、ラッヘンマン、リゲティ、ナンカロウ、リーム、シェルシ、シュトックハウゼン、クセナキスなどの作品を世界初演。日本人作曲家の作品も数多く演奏、録音。1999年に「lifetime achievement=生涯の業績」としてシーメンス賞を受賞。CDは180枚を超える。日本での活動は、1988年に武満徹氏が「ミュージック・トゥデイ」に招き、初来日。以来、定期的に来日公演を行っている。2006年には白井剛(演出・映像・振付け)と共ケージ/アルディッティ編曲の「アパートメントハウス1776」ダンスバージョンを初演、大成功をおさめた。

    http://www.ownvoice.com/ardittiquartet/

  • 藪 俊彦(やぶ としひこ)(宝生流能楽師)

    1944年石川県生まれ。1963年金沢大学教育学部入学とともに佐野安彦師、佐野正治師に師事、能楽の道へ入る。1972年社中「篁宝会(こうほうかい)」を主宰。1976年金沢市教員を退職し、宝生流(ほうしょうりゅう)職分となり能楽活動に専念する。1981年には金沢市の姉妹都市であるベルギー•ゲント市で友好親善の公演に参加。以後、現在まで20か国で海外公演に参加、能楽の振興と国際交流のため演能を続ける。2001年に国の重要無形文化財に認定され、日本能楽会会員となる。
    〈主な活動〉金沢定例能/能「熊坂」初シテ(1974)以降、重要曲「石橋」(1982)「道成寺」(1992)「乱」(1995)「翁付竹生島」(2012)披く「観能の夕べ」「移動能」(石川県共催)/企画演能(1992〜)ビエンナーレいしかわ 南水ひとり語りと加賀宝生の世界/能「山姥」シテ(1999)第6回 藪俊彦能の会/能「船弁慶」後の出留の伝のシテ。人間国宝の野村萬氏、宝生閑氏と共演(2002)ほか。「加賀宝生子ども塾」(金沢市共催)/企画講師。金沢大学客員教授(留学生センター)。
    また2004年金沢21世紀美術館開館式典において、<ヒラキ>神楽の舞を披露した。

    http://www.geocities.jp/kacha30/

  • ジョン・ケージ John Cage (1912-1992)

    ロサンジェルス生まれ。作曲家、詩人、思想家、キノコ研究家。1940年にグランドピアノに様々な異物を挟んで音色を変えるプリペアド・ピアノを発明。また通常の意味での演奏を行わない作品「4分33秒」や、五線譜ではない図形楽譜などを用いた即興的演奏など、偶然性の音楽という現代音楽の一つの潮流を生み出し、現代音楽家として前衛芸術に大きな影響を与えた。

  • 一柳慧 Ichiyanagi Toshi(1933- )

    神戸生まれ。作曲家、ピアニスト。1954年渡米。ニューヨークのジュリアード音楽院に学び、ニュー・スクールでジョン・ケージに会い、影響を受ける。1961年帰国後には、ケージなどのアメリカの前衛音楽の紹介と自身の実験的音楽で日本の音楽界に衝撃を与えた。その後はオペラ、交響曲、邦楽など多岐にわたる作品を発表。日本を代表する現代音楽家の1人。2008年文化功労者。金沢21世紀美術館では「ゲルハルト・リヒター:鏡の絵画」展(2005)での演奏をはじめ、「荒野のグラフィズム:粟津潔展」(2008)、「愛についての100の物語」展(2010)でも、その多彩な才能を披露し来館者を魅了した。

  • ジェルジュ・リゲティ György Ligeti (1923-2006)

    ルーマニア・トゥルナヴェニ生まれ。ユダヤ系ハンガリー人の現代音楽作曲家。ブダペストのリスト・フェレンツ音楽大学に学び、ゾルタン・コダーイやヴェレッシュ・シャーンドルらに師事。民族音楽学を探求する一方、ケルンでカールハインツ・シュットクハウゼンなどの電子音楽に触れ、現代音楽の手法に傾倒。いくつもの音の層を重ねるミクロポリフォニーを用いた音楽で知られる。

クレジット

主催:

金沢21世紀美術館[(公財)金沢芸術創造財団]

助成:

芸術文化振興基金