恒久展示作品

L'Origine du monde

アニッシュ・カプーア

© Anish KAPOOR

作品データ

制作年: 2004
サイズ: 楕円の長軸方向の長さ700cm

作品解説

展示室の一面を構成する傾斜したコンクリートの壁面に、巨大な黒い楕円形が見えます。目を凝らせば凝らすほど、その黒い色面は平らな面にも盛り上がりにも窪みにも見え、実態を捉えることが困難かに思われます。この色面をつくり出しているのは、穿たれた大きな穴を塗りつぶす青い顔料です。シンプルな形と素材を用いて私たちの知覚を揺さぶり、深い思考へと誘う作品になっています。作品タイトルの《L’Origine du monde》とは、「世界の起源」という意味で、19 世紀のフランスの画家ギュスターヴ・クールベによる同名の作品を参照しています。

作家プロフィール

アニッシュ・カプーア
1954 年ムンバイ(インド) 生まれ、ロンドン(英国)在住。幼少期をインドで過ごしたカプーアは、17 歳で渡英し、ロンドンでアートを学びました。また、1979 年のインド旅行は彼の制作に大きく影響し、インドで再発見した顔料を用いた作品がよく知られています。それらは、視覚的に認められる物質としてより、視覚的認識の困難さがもたらす非物質的な存在を作品化するものでした。以後、鉱物や漆、アクリル、ファイバーグラスなど多様な素材、表現方法を取り入れながら、私たちの視覚認識や空間概念を揺さぶり、存在の有無を意識させるような作品を発表し続けています。
TOP